2002 一客

陶器作家は魂を土に練り込み、焼き上げ一客の器を創りあげる。そして箱に納め魂を保存する。箱から出された器をショップという大きな箱に移し替える。我々 の世界では時として空間を称し、箱、もしくは器と表現することも少なくない。計画として、箱をテーマにした店創りを心掛け着手した。まず、空間全体を大き な箱に見立て、その中に様々な素材感を持つ中箱を納めた。和紙の箱、ガラスの箱、アクリルの箱、そして小さくひとつひとつを包み込んだ木の箱などは陶器そ の物の持つ個性豊かな表情を引き出し、そこに息吹きを与えているものである。奥壁面に配置したショーケースともいえる木製の引き出しはオーダーメイド器ひ とつひとつの大きさに合わせた、まさにオーダーメイドの箱なのである。オーナーの器に対する愛情がここにも表現されている。アプローチ、天井に配置された オブジェとも言うべく照明器具は照明作家とのコラボレーションを試みた。セラミックの持つ独特の光りの透射感はアンバーな光りを放つ焼き窯のメタファーな のかもしれない。

CATEGORY:
Shop & Show room